旬のものと健康金子ブログ
こんにちは!豊中市の玄龍堂鍼灸整骨院 鍼灸師金子です。
食材には旬というものがあり、旬の食材はその時々の身体の陰陽バランスをとることができるとされます。
旬の季節になると食材自体の栄養分が増えておいしくなりますし、それが健康にもよいということなのですね。
例えば夏野菜には水分代謝を良くして排尿を促進することで身体の余分な熱を排出し、結果として身体を冷やす方向性で作用するものが数多くあります。
暑気あたりや夏バテ予防に有効なのですね。
では、冬野菜は逆に身体を温める作用を持つものが多いのかと単純に思いきや、実はそうではなく意外にも身体を冷やす方向に作用するものが多いのです。
夏野菜も冬野菜も、東洋医学的な効能を比べると、夏野菜には利水作用のあるものが多いということ以外はそんなに差異があるようには思えません。
しかし冬野菜にはほうれん草、じゃがいも、みかん、大根、白菜等々ビタミンを多く含む野菜が多いのですね。
ほうれん草は冬採りのものは夏よりもビタミンCが3倍アップするそうです。鉄分も豊富で貧血予防にも有効ですね。みかんは2個で一日分のビタミンCを摂取できます。大根もビタミンCと消化酵素が豊富で胃腸の働きを助けます。じゃがいもは芋類の中ではビタミンCの含有量がトップクラスだそうです。
ビタミンBやCは体内に蓄えることができないので、毎日摂りつづけなければならないんですね。
季節柄、冬はやはりカゼを引きやすい時期ではありますので、冬野菜がビタミンを多く含んでくれているということは、身体の健康を保つ上でありがたいことですね。
さらに唐辛子、ねぎ、生姜等の辛みのあるものは身体を温めて発汗させます。つまり、かぜをひいた時の薬になるような食材も秋から冬にかけてが旬になります。
また山芋、サトイモは強精、滋養強壮に良いものです。栗は秋が旬ですが、山芋、サトイモと同じく強精、滋養強壮に良いのです。
特に山芋は「山薬(さんやく)」という漢方生薬にもなり、精力を高めます。ちなみに山芋は山のうなぎとも呼ばれるそうですね。
牡蠣は海のミルクです。栄養豊富で身体を潤す陰を滋養します。「牡蠣(ぼれい)」という漢方生薬としても使われ、陰を補い上った気を引き下ろします。
東洋医学では冬の3ヶ月間を「閉蔵」といって、一年のリズムからいうと、活発に動いてエネルギーを発散させるというよりは消耗を抑えて力を蓄える時期と捉えます。
そういったことから、秋から冬にかけてはビタミンが豊富で滋養強壮や陰を補うという食材が多いのかもしれません。
東洋医学的に旬のものを調べていくと、なんだか自然が季節毎に身体のバランスのとり方を教えてくれているような気がします。一年を通じてできるだけ季節に応じた旬のものをとるようにしたいですね。