プチ東洋医学講座 ~全身のしんどさ、だるさの治療より:後編~金子ブログ
こんにちは!豊中市の玄龍堂鍼灸整骨院 鍼灸師金子です。
倦怠感をおこす病気のメカニズムというのは、東洋医学的にもいろいろ考えられます。
肉体的に気血(生命エネルギー)を生成する過程に問題がある場合、生成した気血を循環させる機能に問題がある場合、老廃物を処理する過程に問題がある場合、あるいは寒冷、暑気等の外気や心理的ストレスがそれらの生理機能のどこかに影響を与える場合等、同じしんどさやだるさであっても原因は様々だと思います。
東洋医学では気血水を生成、循環、排泄する生理機能(五臓六腑といいます)のどこかに異常がおこれば病気の原因になると認識します。
その結果、流動しているべき生命エネルギーがどこかで不足したり滞ったりするということがおこり、全身倦怠感やその他の病的な症状を引き起こすわけです。
このような、東洋医学における生命エネルギーの大元である「気」の流れが病んでいる状態を古来、東洋では「病気」というふうに表記したのですね。
気の流れの病み方には専門的には「気滞」、「気虚」、「気逆」、「気陥」、「気脱」等のいろいろな種類があります。
今回の全身倦怠感の症例では、精神的ストレスからの「気滞」という気の流れの単純な滞りのみが原因となっていたわけです。
どのような病気であれ、気や血を過不足なく流動させておくことは病的な症状を改善していくために必要であると同時に健康を保つ上での大切な養生でもあり、それが結果として大病を防ぐことにもつながるのですね。