プチ東洋医学講座 ~五臓六腑って何?:前編~金子ブログ
こんにちは!豊中市の玄龍堂鍼灸整骨院 鍼灸師金子です。
今日は、こんな会話から。
鍼灸師金子:「肝が悪いですね。」
患者さん:「えっ!?検査で異常はないですけど…」
東洋医学的な診立てで肝気逆 (かんきぎゃく)という状態があります。精神的なストレス等で気が過剰にのぼせ過ぎて偏頭痛、肩こり、めまい等の症状をひきおこします。患者さんは「肝が悪い」という表現を西洋医学的な肝機能の異常と認識されたようですね。
このように、東洋医学的に病状を説明する際に困難を感じることはよくあります。
でもどうしてそのような認識の違いがおこってくるのでしょうか。そして東洋医学の五臓六腑とはなんなのでしょうか。少し考えてみたいと思います。
今回はやや専門的な内容になりますので、一般の方にはたいくつな内容になるかもしれませんが、よろしければ以下おつきあいください。
一般に東洋医学といわれている医学には五臓六腑という概念があります。
肝、心、脾、肺、腎の五臓と胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦の六腑のことです。
では、その五臓六腑とはいったい何をさしているのでしょうか。
一見すると、それぞれ西洋医学の解剖学でいうところの肝臓や心臓等とイコールのものとして捉えたくなりますね。
しかし、かつて西洋医学の解剖学用語を翻訳する時に、すでにあった東洋医学の臓器の名称が利用された結果、両医学に同様の名称が存在することになりました。
実はこれが誤解につながりやすいのです。
つづく