プチ東洋医学講座 ~デトックスの鍼(癌編):中編~金子ブログ
癌を未然に防いだり、改善したりするためには、すでにある邪気を循環、排出していくことと、そもそも邪気を体に溜め込まないことが大事だと解説しましたが、実は癌の場合、邪気の問題だけではなく、生命エネルギーである「気」が充実しているかどうかも大事なポイントになってくるのです。
気が充実していないと、邪気を排出させるための体の機能もうまく働かず、デトックスがなかなかできないのですね。
そのため東洋医学では、気の充実度合いによって、癌の東洋医学的ステージ分類というべきものがなされ、そのステージによっては対応のし方が異なってくるのです。
癌の東洋医学的ステージ分類では癌を初期、中期、末期の3段階に分類していきます。
それぞれの段階の状態を解説すると、初期はまだ生命力、すなわち気が充実している状態です。この時期であれば、邪気の塊である癌に対して、徹底的に邪気を除いていく処置を施すことができるのです。ゆえに、簡単ではありませんが、まだ改善がみこめる段階になるのです。
これが中期になってくると、ただでさえやっかいな邪気の塊だけではなく、気の不足が加わってくるのです。こうなると、ただ単純に邪気の塊を駆逐する処置をすればいいかというとそうはいかなくなってきます。
気が不足すると、邪気を排出させる体の機能そのものがうまく働かなくなってくるので、デトックスしにくくなるのです。邪気を排出するためには気が充実していなければならないのですね。
この段階になると、気の不足を補いながら、気の充実度合いを見極めて邪気を除いていく処置をしていくということになりますので、初期に比べて手間がかかるようになってきます。できる限り初期の状態に近づけるように、気を補いつつ邪気を除いていかなければなりません。
そして、末期になってくると、著しく気が不足してくるため、邪気の塊に対するデトックスそのものができなくなり、もっぱら気を補う処置が中心になってきます。
うまく気の不足が補われてこれば、中期の段階に戻ったと判断して邪気を排出する処置を加えることもできますが、この段階ではデトックスができるくらいに気を回復させるのはなかなか難しいのです。それゆえ、状態の維持や改善がなかなかみこめない状態になってきます。
このように、東洋医学では癌というものをあらゆる邪気の塊と捉え、気の充実度合いによって東洋医学的ステージ分類をして、そのステージによって邪気を排出させたり、気を補ったりして対応していくのですね。
つづく