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プチ東洋医学講座 ~デトックスの鍼(癌編):後編~金子ブログ

以前、患者さん本人の希望で胃癌を診る機会がありました。

その時点では気の衰えや不足はなく、癌の東洋医学的ステージ分類では初期にあたると診断できました。つまりどんどんデトックスをかけていけば改善はみこめるのです。

そこで「胃兪(いゆ)」というツボに邪気を散らす鍼をしてみたところ、鍼の操作ができなくなるくらい強力な熱邪、湿痰を中心とした邪気の手応えを感じたことがあります。

邪気にはいくつも種類がありますが、経験上、いずれの邪気も程度が強くなると、鍼の操作自体が困難になってくるように思われます。

結局その患者さんは、病院のドクターの勧めで胃を全摘してしまい、鍼によるデトックスを継続して経過をみることができませんでしたが、癌を形成するほどの邪気というのは、やはり強力でやっかいなものなのだなということを感じました。

また、そのような経験から、できれば癌を形成してからデトックスをするのではなく、それだけの邪気を体に溜め込まないように、普段から養生を行ないつつ、さらには鍼によるデトックスで気滞、熱邪、湿痰、瘀血といわれる邪気を排出しておくことがやはり重要だということも感じました。

東洋医学的には、この4種類の主要な邪気を体にこもらせなければよいのです。癌になろうとしても、なるだけの条件がそろわなければ癌にはなれません。実は鍼で邪気を排出していくデトックスというのは、癌を形成するために必要な要素をひとつづつ取り除いていくことになるのですね。

以前、プチ東洋医学講座「未病を治すために」の中で、邪気を排泄することの重要性について解説したことがありますが、言葉を変えればデトックスするということです。そしてそれは、癌のような邪気の総集編のような病気だけではなく、その他の病気を未然に防いだりすることにもつながるのです。

これまでデトックスというものについて、シリーズで東洋医学の視点から解釈して解説してみましたが、病気というものは、邪気といわれる様々な毒素が単独で、あるいは組み合わさっておこってくるものです。それらの邪気をこもらせないように、悪いものを巡らせて排出させる目的で行われるのが本来の鍼の治療なのですね。

このような、東洋医学理論の裏付けがあるデトックスが、より世間一般に認知され、病気を改善する際のもうひとつの選択肢になると同時に、未病を治すための鍼灸という新しいジャンルを切り開いていくことにつながればと思います。

 

 

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