プチ東洋医学講座 ~「鍼の効果」枝葉と幹:前編~金子ブログ
以前、患者さんから「鍼をすると劇的によくなるのか?」という質問を受けたことがあります。
今回はその質問にできるだけわかりやすく答えてみようと思います。
もちろん鍼でもぎっくり腰を治したり、喘息の発作をおさめたり、悪寒や関節痛を伴うようなかぜひきをその場で早急に劇的によくしたりすることもありますし、そのようなことは実際の治療で経験することでもあります。
ただ、何らかの症状を早急に劇的に消失させたいと思うのであれば、どちらかというと東洋医学よりは西洋医学を選択するほうがそのニーズに合うのではないかと思われます。
痛み止めのお薬を服用したり、ステロイドを利用したり、神経ブロックの注射を打ったり等、西洋医学には様々な症状に対応するための処方があり、それらはかなり即効性のあるものが多く、劇的な症状の軽減もしくは消失が期待できます。
西洋医学的な処置は、特に急性の症状や痛み等の苦痛の程度が強い場合には、その苦痛を取り除くために非常に有効ですし、必要なものでもありますが、人間を木に例えて言えば、それは枯れた枝葉をナタで切っていくような感じでしょうか。
枝葉が枯れる原因が枝や葉っぱそのものにあればそれは問題ないのです。例えば、局所的に物理的負荷をかけすぎたとか、ケガ等の外傷ですね。
しかし、枝葉が枯れる原因が幹や根っこにある場合はどうでしょう。
つづく