なるほど!THE.・プチ東洋医学講座 ~『未病を治すために』 その2 邪気の排出編:後編 下の巻~金子ブログ
例えば、気滞の場合は、往々にして、気を淀みなく流す働きが停滞しているため、気を流す働きを調整して気の停滞を流してあげるようにします。
熱邪の場合は、熱邪のこもっている臓腑や経絡に対して鍼をすることで、熱邪を散らしたり、鍼を介して熱邪を体外に排出させたりします。
湿痰の場合は、水分を循環させ代謝させる働きが停滞していることが多いので、体の水はけを良くする治療をおこなっていきます。それによって発汗、大小便の出方がよくなってきたりします。結果として湿痰の排出を促進します。
瘀血の場合は、血の巡りをよくする治療をしますが、瘀血が排出されてくると、大便が黒っぽくなってきたり、女性の場合は、生理出血に伴って血塊が一時的に多く出てくる場合もでてきます。
このように、邪気を循環、排出させて、常にこもらせないようにしておくことが、未病を治して病気になりにくい体をつくっていくためには不可欠になります。
簡単にまとめると、東洋医学における病気の治療というのは、未病を治すということも含めて気の生成、循環、排泄という最も基本的な生理機能を正常に働くようにしてあげるということなのですね。
少し長くなりましたが、今回は未病を治して病気になりにくい体をつくっていくために必要な邪気の排出について解説してみました。次回もまた未病を治すために必要なことについて解説してみたいと思います。