このような邪気が形成される原因として、飲食を中心とした気の生成、気の循環、気の排泄という、生成、循環、排泄を行なう体の生理機能のどこかがうまくいかなくなるということがあげられます。

以前、「人生がときめく養生法講座」で紹介した養生法というのは、気の生成、循環、排泄のどれかに対応しており、結局は気を淀みなく流し、邪気をためないためのものなのです。また参考にしてみてくださいね。

そして邪気というものは程度の差はあれ、誰でもこもらせているものなのです。

生きていると人生いろいろありますので、様々な精神的葛藤や不摂生の影響で、知らず知らずの間に気の流れが滞ったり、余分な熱や湿気をこもらせているものなのです。

このような邪気は、通常であれば、運動や発汗、大便、小便、女性であれば生理出血で循環され排出されます。ところがなんらか原因でその循環や排出の働きがうまくいかなくなると、体内に余分な邪気がこもってきます。

そのまま邪気がたまり続けると病気になるので、ここで鍼の出番になるのですね。鍼は気を流し、邪気を排出させるために編み出された術でもあります。

つづく