プチ東洋医学講座 〜東洋医学に興味があって理解してみようと思ったら…:vol.4〜金子ブログ
西洋医学のサングラスをかけたまま東洋医学を理解しようとするのは、西洋哲学で東洋哲学を認識しようと試みるようなものです。それはできなくもないのかもしれませんが、なかなか困難なことなのではないでしょうか。
東洋医学を理解しようとする際に、東洋医学の概念を西洋医学の概念で捉えようとしたり、西洋医学の範疇に組み入れようとすると、おそらくは理解不能の状態に陥るか、あるいは、未病を治したり西洋医学で有効打のない病気に対して有効な一手を打てる本来の東洋医学とはかけはなれた、矮小化された東洋医学になってしまうのではないかと思われます。
やはり、サングラスをはずしたり、かけかえたりする必要があるのですね。
西洋医学の検査所見を東洋医学の言葉に置き換えて説明することができないのと同じように、東洋医学の概念や脈、舌、ツボの所見を西洋医学の言葉に置き換えて説明することもなかなかできることではないのです。
もちろん、同じ身体を見ているので、両医学がオーバーラップしてくるところはあります。しかしながら、東洋医学の概念が全て西洋医学の範疇におさまるものではありません。
東洋医学は東洋医学のフィルターを通してしかその本来の姿はわからないのです。東洋医学で言う「経絡」は、西洋医学で言う「神経」ではなく、やはり「経絡」なのですね。
本来の東洋医学を知っていただくことによって、特に西洋医学的な治療で有効打がなく困っている方に対し、病気を改善していくためのもうひとつの選択肢と希望を提供することができればと思います。