プチ東洋医学講座 ~原因不明?の頭痛の治療:前編~金子ブログ
こんにちは!豊中市の玄龍堂鍼灸整骨院!鍼灸師金子です。
頭痛に悩んでいる人はかなり多いといわれます。
頭痛には様々な原因があり、中には命にかかわる危険な病気の前兆の場合もありますが、神経内科や脳神経外科の外来では、MRIやCT等の画像を撮ってみて疑わしい所見がないと異常なしと診断されて痛み止めだけを処方されるということもしばしばあるかと思います。
しかし、症状としての結果があるからにはそれを引き起こすだけの原因及び経過があるはずだと考えられます。
今回は原因不明といわれた頭痛を東洋医学的に診察して処置した実際の症例を通して、東洋医学的な頭痛の捉え方を少し紹介してみます。
急に頭痛がおこった40代の女性で、病院では原因が特定できず痛み止めを飲んでも効果がみられず本人が言うには何をしてもよくならなかったそうです。
そこで東洋医学的に診察してみると、家庭の事情からの精神的ストレスで、東洋医学でいう「肝」の気を上へ持ち上げて神経を緊張させる機能が過剰亢進していることがわかりました。
その結果、頭に昇った気が下に降りず、頭に熱がこもるという状態をひきおこしたのでしょう。
この方の場合、東洋医学的に原因を特定すると「肝」の機能の過剰亢進によって気が昇りすぎたために頭に余分な熱がこもってしまい、それが頭痛の原因になっていたわけです。
処置として気を引き降ろし頭にこもった熱を冷ますために百会というツボに鍼をしたところ、まだ慢性化してなかったので、その場で頭痛がやわらいでいきました。
東洋医学でいう気の停滞や余分な熱というのは、MRIやCTには映らないので原因が特定できないのですが、逆にこういうものは鍼灸が非常に得意とするものなのですね。
つづく