スタッフブログ

  • HOME>
  • スタッフブログ>
  • プチ東洋医学講座 「止める下痢と止めない下痢:後編」~生理と病理の見分け方は?~

金子ブログ

プチ東洋医学講座 「止める下痢と止めない下痢:後編」~生理と病理の見分け方は?~金子ブログ

では、止めるべき下痢と止めない下痢はどのように見分ければいいのでしょうか。
実際には、入念な問診の上、脈や舌、ツボの状態等の反応をみていくのですが、自分でわかる一番簡単な見分け方としては、排便後にスッキリするかどうかです。
もし下痢がおこっても慌てずに、排便後の身体の状態を感じてみてください。出た後の方が、身体やお腹が楽な感じがするのであれば、それはそのまま出し切った方がいいものである可能性が高いと考えられます。
また、自分の記憶をたどって、飲食の不摂生をした記憶があれば、なおさらその可能性は高くなります。排便後に完全にスッキリもしないけど、少なくとも倦怠感を感じないのであれば、早急に止めなければならないという可能性は低そうです。
逆に、排便後に身体がだるくなったり、しんどくなったり、トイレに行けば行くほど倦怠感が増すような場合は要注意です。その場合は臓腑機能が低下している可能性が高いので、臓腑機能を改善させる処置をして下痢を止める必要がありそうです。
排便後にスッキリ感や倦怠感を明らかに感じることができれば、それは止める下痢と止めない下痢を見分けるためのひとつの根拠になり得ます。
また、排便後の身体の状態を尋ねる事は、下痢の原因を診断する上で、東洋医学の問診では必須なのですね。
排便後の状態は、止める下痢と止めない下痢を見分ける一つの情報ではあるのですが、中には排便後の状態のはっきりしないものや、例外もあります。
例えば、O-157のような疫痢の場合は、血が混じった便が出ますし、下痢自体も激しいため、止めてはいけない状態でも、スッキリ感はなく、しんどさの方が強いものです。
さらに、風寫(ふうしゃ)といって、かぜひきからおこる下痢や、精神的なストレスの影響によっておこるものもあります。
これらのタイプの下痢であれば、単純に、すっきりするかしないかということだけを指標にして見分けることは困難なので、専門家の診察を受けて適切な処置を受けてください。
また、かぜひきやストレスで下痢をおこす場合は、消化器系の気が不足して働きが低下している可能性が考えられますので、普段から養生や消化器系の気を高める処置も必要になります。
以上、これまで下痢について話してきましたが、これと同じようなことは、実は他の症状にも言えるのですね。
例えば、鼻血や嘔吐、発熱等ですが、いずれも東洋医学的には、身体が自分を守るためにおこしている現象であることが多々あります。
つまり、局所的な現象としては病的だけど、全体としてみると身体を守るための正常な生理反応だということですね。
東洋医学は、身体におこる現象の本質をできるだけつかんでいくことで、身体全体(五臓六腑)の調和をとっていこうとします。ゆえに、あまり局所の現象だけにふりまわされると、病や生命の本質が見えなくなるというふうに考えます。
今回は下痢を通して、東洋医学的な考え方について少し解説させていただきました。
東洋医学の考え方が少しでもわかっていただければ幸いです。

カテゴリー別記事

アトピー・ぜんそく・更年期・片頭痛のことなら玄龍堂鍼灸整骨院

はじめの一歩が肝心です。お気軽にお電話ください。TEL06-6855-3637

img01

診療時間

10:00~20:00(月~金)
10:00~17:00(土)
休診日/日曜日・祝日

アクセス

大阪府豊中市西緑丘1-6-16
メモリアルハイツ102
駐車場:3台完備

電車・バス・お車でアクセス
院内情報の詳細へ

新着情報一覧へ

新着情報一覧へ

  • 玄龍堂ブログ
  • 患者様の声
  • よくあるご質問

玄龍堂鍼灸整骨院
豊中市西緑丘1-6-16
メモリアルハイツ102
TEL:06-6855-3637
診療時間:
10:00~20:00(月~金)
10:00~17:00(土)
休診日:日曜日・祝日

TOPへ戻る