なるほど!THE.・プチ東洋医学講座 ~『未病を治すために』 その3 先天後天の気を守る編:後編 下の巻~金子ブログ
ここでまとめると、東洋医学において気とは体を構成して内臓を働かせるエネルギーのことです。
気には生まれながらにして先天的に持っているものと、後天的に飲食物から得られるものとの二種類があり、それぞれ先天の気、後天の気といわれます。
先天の気は精力ともいわれ、人間の成長発育や生殖能力にかかわるエネルギーであり、老化で衰えてくるところ全般に関わるエネルギーです。
一方、後天の気は、体の血肉を作ったり、不要なものを排泄したりする物質代謝を行なう内臓諸器官を働かせるためのエネルギーです。代謝を働かせる力なので、生命活動の維持そのものに関わる非常に大切なエネルギーでした。
このような生命エネルギーを普段から養生や治療で養ったりしておくことは、生命力そのものを守ることにつながり、気の偏りを正しておくこと、邪気を排泄しておくことと同様に、未病を治して病気にかかりにくい体を作ることにつながります。これは健康を維持するための必要条件になってくるのですね。
以上、シリーズで未病を治すために大切なことについて解説してみましたが、未病を治して病気になりにくい体を作っていくことは、長い人生において、いざという時に倒れずにがんばれたり、社会や誰かのお役に立てたり、余暇を楽しめたり、趣味にいそしめたり等々、充実した人生を送る上で大いに意味のあることだと思われます。
未病を治すことの大切さについて気付いていただき、東洋医学に対する認識を少しでも深めていただければ幸いです。