プチ東洋医学講座 「アレルギーと便通:前編」~胎毒とアレルギーマーチ~金子ブログ
最近、植物性の油で亜麻仁油というものが注目されているようです。
便通をよくするために、植物性の油を取るのが有効ということなのですね。
また、アレルギーを治すという効能も謳われています。
東洋医学的には、アトピー等の皮膚の病気や、喘息等のアレルギー疾患を治そうと思えば、大小便を通じさせるということは必要不可欠なことになります。
アレルギーの中には、生まれつき食物アレルギーのあったものが、幼児期になると湿疹が出たり鼻炎がおこったり、その次には気道の症状が出て、やがて気管支喘息に移行するというアレルギーマーチと呼ばれる現象があります。
年齢と共に、徐々にアレルギー症状にも変化がおこっていくという現象ですね。
生まれつきアレルギーの素因を持つ子供は、胎児の時に胎盤を通して母親の食べたものでアレルギーを起こしやすい体質ができあがるといわれていますが、これは東洋医学でいう「胎毒(たいどく)」といわれるものです。
例えば妊娠中に飲食の不摂生や便秘をしていたりすると、胎児は胎毒を受けてしまいます。その場合は出生時から湿疹があり、下痢をする場合がありますが、これは赤ちゃんが下痢によって胎毒を一生懸命排出しようとしている現象です。
そこでうまく排出しきることができないと、残った胎毒が皮膚に影響し、アトピー等の皮膚の炎症がおこります。東洋医学的にいうと、実はこれも大小便で出しきれない胎毒を、皮膚からでも排出しようとしている姿なのです。
そしてそれでも出しきれない場合は、気道の症状が出始めます。
このように、アレルギーマーチといわれる現象は、東洋医学的には、胎毒や邪気といわれる毒素を排出しきることができず、徐々に病が浅い部分から深い部分に移行していることを表しているのです。
身体は邪気を排出しようとしているのに、それを出し切ることができない状況ですね。
そして、毒を排出するための重要な排出経路が大小便や発汗、女性の生理出血なのです。
つづく