なるほど!THE.・プチ東洋医学講座 ~プロしか知らない一歩踏みこんだ「ツボ」のお話編:中編~金子ブログ
体の状態や病気の状態を知るために、ツボから情報を得ようとすると、ツボを丹念に観察していかなければなりません。
プロがやる実際の診方としては、ツボの皮膚表面を指先で軽くなでるように、フェザータッチで触れていきます。そうすると、同じツボでも左右で状態が違うということがわかります。
もし、ツボに対していきなり強い力で押し込んだりすると、皮膚表面の反応を素通りしてしまうことになって、診断に必要な情報をスルーしてしまうことになるので注意が必要です。
そのため、ある東洋医学専門の鍼の先生は、女性に触れる時のようにツボに触れなければならないということを言っておられました…
それくらいデリケートにアプローチしないと、ツボの反応がわかりませんよということですね(笑)
で、実際にツボに軽く触ってみると、皮膚表面がじめじめと発汗していたり、弛緩していたりします。両方の反応が同時にみられることもありますが、これは、生命エネルギーである気の流れの不足を表しています。
気の流れが不足すればするほど、皮膚表面の発汗、弛緩のエリアが広がっていく傾向がでてきたり、冷えを伴ったりします。弛緩が強くなれば、ツボを押さえると陥没するようにへこんでいくようにもなります。
また、気の流れが滞ると、皮膚表面の緊張が強くなったり、いわゆる凝りのようなしこりを生じたりします。この滞りも強くなればなるほど、皮膚表面の緊張がきつく、しこりも大きくなり、慢性化するとそのしこりが皮膚表面から奥の方に沈んでいくような形になります。
ひどければ、奥に沈みこみすぎて、しこりがあるのかないのかわかりづらくなる場合もあります。さらには、ツボに熱感を伴ったりします。
このように、ツボというのは様々な反応が混ざり合って、その時々の体の状態を表してくれているのですね。
つづく