なるほど!THE・プチ東洋医学講座 ~納得!東洋医学と西洋医学の違い編:第四回~金子ブログ
こんにちは!豊中市の玄龍堂鍼灸整骨院 鍼灸師金子です。
本日も前回の続きです。それではどうぞ。
それに対して東洋哲学は、様々な物事は互いに影響しあい、個単独ではなにものも存在し得ないのであるというふうに考えます。
世界は物も人も網の目のように結びついているので、対象物をカテゴリーに分けても全体を理解する助けにはならないということです。だから、機能や法則性をもって全体を理解していこうとします。
人間の身体を認識する際も、人体は分けようとしても分けられない統一体であるという認識の仕方になります。内臓や手足等の身体の各部分、目鼻耳等の各組織器官はすべてが相互に関係し、つながった一つのものと捉えていきます。
例えば、骨の頑丈さや聴力、足腰、泌尿器系等は相互に関係が深く、皮膚は呼吸器、目は肝臓に関係が深い等です。頭のてっぺんと足のつま先はつながって一体であり、皮膚と各組織器官も別のものではなく相互につながった一体のものであるということになります。「森を見る東洋人」、「互いに縁あって関係を持つ仲間が家族である」という感じですね。
このように、身体全体が調和のとれた自然と同じで、全てが網の目のようにつながっていると捉えるため、人体を部分に分けようとしても境界線が不明瞭で、分けることが難しくなってくるのです。また、木を見て森を見ないと、全体の調和が乱れる弊害があるのだというふうに考えていくのです。
ゆえに、東洋医学は人体や病気を理解する際に、形態や個々の性質よりも、全体の関係や機能、法則性を重視してみていくという考え方になっていきます。
このように、東洋医学と西洋医学の身体に対する理解の仕方では、形態や部分の性質を重視してみていくか、全体の関係や法則性を重視してみていくかという違いが出てくるということがわかってきました。
では次に、やや具体的に、身体や病気に対する捉え方やアプローチの仕方の違いについて考えてみます。
つづく