プチ東洋医学講座 ~生理痛と子宮筋腫の治療:後編~金子ブログ
こんにちは!豊中市の玄龍堂鍼灸整骨院 鍼灸師金子です。
そもそも生理出血というのは妊娠で使わなかった余分な熱や血を排出するためのものです。排出すべきものがうまく排出されないと瘀熱や瘀血という病理産物に転化してしまい正常な気血の流れを阻害します。
つまり、それらを体内にこもらせておいてはいけないのです。
消炎鎮痛剤を使っても瘀血や熱が排出されていればいいですが、消炎鎮痛剤で痛みがなくなったのはいいけど瘀血がうまく排出されなかった、あるいはホルモン療法で生理を止めてしまったために排出すべき瘀血が下腹にこもりっぱなしになってしまったということもあるわけです。
そのような本来排出すべきものを十分に排出できないという状況が続くと、それが子宮筋腫や子宮内膜症、卵巣嚢腫等のできもの、腫れ物の構成材料になっていきます。
このため、東洋医学では排泄、排出ということを非常に重要視します。
大便、小便、発汗はもちろん、女性であれば生理出血もしかりです。
ゆえに、東洋医学的にはいかに瘀血、熱等の病理産物を降していくかということが治療の眼目になってきます。また、それらを形成する原因となる大元の気の停滞をいかに流してうまく排泄機能を働かせるかということでもありますね。
生理痛の治療は痛みをなくすことが目的ではありますが、その治療には生理痛から発展していくであろう子宮の病気の芽を摘むという意味合いも含まれていなければなりません。
女性生理というのは、女性の体質をよく表しているものなので、生理痛の治療でなくてもいろいろな病気を診断する上での重要な情報源になります。
特に生理痛で悩んでいる方は、毎月の生理の状態(周期、持続期間、出血量、血の色、塊の有無、おりものの状態、生理前・中・後の体調の変化、随伴症状等)を意識してしっかり見ておくという習慣があったら自分の体調の変化を知る上でもいいと思いますよ。