なるほど!THE・プチ東洋医学講座 ~納得!東洋医学と西洋医学の違い編:第五回~金子ブログ
こんにちは!豊中市の玄龍堂鍼灸整骨院 鍼灸師金子です。
本日も前回の続きです。
例えば、胃が重くもたれ、吐き気がして、湿疹があり、雨が降ると膝が痛むという人がいるとします。
西洋医学的にみると、胃の症状は当然内科で診察します。皮膚の症状は皮膚科、膝の症状は整形外科で、それぞれの症状のある病変部位を、それぞれの診療科で個々別々に細かく診察、診断していきます。
このように、三つの診療科を受診すると、三つの病名がつくはずです。そして三通りの治療法が処方されます。
一方、東洋医学的では、身体を自然と同じ調和のとれた一つの統一体と捉えるため、まずは調和を乱す大元の原因を探っていきます。
環境破壊の原因が必ずしも破壊されているところにないように、一つの異常がおこると、様々なところへ異常が波及していくという捉え方をします。
そうすると、一つの原因が複数の別々の病気につながっていると診断できる場合がでてきます。
少し難しいかもしれませんが、例えば食べ過ぎたことが、胃の異常はもちろん、膝の痛みや湿疹を起こしているという具合です。この場合は、胃に対する東洋医学的な処置が皮膚や膝の治療を兼ねることになります。
このように、西洋医学は局所の性質や機能を個々別々で正常化していくのに対して、東洋医学は全体の調和を乱す大元の原因を正すことで局所を正常化していくという病気に対するアプローチの違いがあるのです。
身体に対する捉え方が違えば、病気に対する認識の仕方も違ってきて、当然、アプローチの仕方にも違いがでてくるのですね。
つづく